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屋久島に極地探検クルーズ船寄港 乗客110人と日本を縦断

宮之浦火之上山埠頭に停泊中のクルーズ船

宮之浦火之上山埠頭に停泊中のクルーズ船

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 屋久島宮之浦港に8月30日、新しい探検クルーズ船のナショナルジオグラフィック・レゾリューション(バハマ船籍、全長124メートル、1万2786トン)が寄港した。

シャチを連想させるXバウ構造の船体

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 科学・教育雑誌「ナショナルジオグラフィック」と、史上初めて南極圏に突入した英国帆船「レゾリューション号」の名前を冠した同船は、砕氷能力を備えた極地探検クルーズ船。今回は通常のクルーズ客船として110人の乗客を乗せ、神戸港から新潟港まで12日間のクルーズの途中に屋久島へ立ち寄った。

 一昨年11月に就航したばかりの同船の特徴は、その船首の形状。「X―Bow(バウ)」という構造で、船体への波の衝撃を緩和し、あらゆる条件下で快適な運航を可能にするという。耐氷能力を表すポーラークラス(PC)は、同船の場合7段階で上から5番目のPC5。厚さ中程度の氷がある海域を通年で航行できる。

 推進システムは、エンジンの回転をシャフトでスクリューに伝えるものが一般的だが、同船はAzipod(アジポッド)という電気推進システムを採用。モーターを内蔵したポッドの前にスクリューを置き、モーターの回転を直接スクリューに伝えることで、従来のギアによる動力の損失をなくし、燃費を向上させた。さらに、ポッドが360度回転するため、任意の方向に推進でき、砕氷能力も向上。船にはゾディアックボートやカヤックなどが搭載されているが、アジポッドはこれらを使った船外活動の際にも、船の位置を安定させる役割を果たす。

 今回の滞在は、12時~18時と短時間。入管での手続きなどもあり、乗客が島内を観光できる時間は4時間ほど。埠頭(ふとう)にはバス4台が待機し、乗客たちはグループに分かれて、ヤクスギランドなどを訪れた。

 9月12日と23日にも屋久島へ寄港する予定。

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