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国際クルーズ船がコロナ禍以降初めて屋久島に寄港 5類移行に合わせ制限解除

停泊中の「ハンセアティックネイチャー」。船首に砕氷機構が見える。

停泊中の「ハンセアティックネイチャー」。船首に砕氷機構が見える。

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 屋久島町の宮之浦港火之上山埠頭に5月9日、新型コロナウイルス拡大後初となる国際クルーズ船が入港し、島民の歓迎を受けた。

歓迎式典での船長らクルー(前列左4人)と屋久島町関係者

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 寄港したのは、ドイツの客船会社が所有するクルーズ船「ハンセアティックネイチャー」。2019年に建造された全長138メートル、総トン数1.5万トンの「探検船」で、砕氷構造を持ち南極クルーズにも使われる。屋久島へは、西太平洋ミクロネシアのパラオから韓国の仁川までの18日間クルーズの途中に寄港した。約170人の乗船客と、ほぼ同数のクルーが乗り込んでいる。

 クルーズ船の寄港はコロナ禍前まで順調に増えていたが、2020年2月の「ぱしふぃっくびいなす」を最後に中断した後、2021年11月の「にっぽん丸」以降回復し始めた。島内の感染拡大を防止するため、停泊地周辺は島民の立ち入りが禁止されていたが、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類感染症へ移行したため、規制が解除された。

 これまで5度来日したことがあるという乗船客のドイツ人夫婦は、妻が生け花教室に通うという日本通。夫は「制限なしにまた日本に来られるようになってうれしい」と話していた。

 埠頭では、荒木耕治町長らによる歓迎式典が開かれ、記念品や焼酎が贈られた。船長は「本船が建造されたのが4年前の5月。この記念すべきクルーズで屋久島に立ち寄れたことはとても光栄」と答えた。夕方の出航の前には、早朝からの屋久島ツアーや散策から戻った乗船客やクルーを前に、屋久島高校のブラスバンド演奏や屋久島茶などの名産品販売が行われた。

 ハンセアティックネイチャーは、6月にも2回の寄港を予定している。ほかにも、今後半年間に国内クルーズが5回、フランス、米国、オーストラリアなどからの国際クルーズが8回寄港する予定。

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