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屋久島で「木育」推進 島の木材使った製品を町が新生児にプレゼント

荒木町長(左端)から記念品を贈られた3組の親子

荒木町長(左端)から記念品を贈られた3組の親子

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 屋久島町役場で11月26日、本年度生まれた新生児に島の木材を使った記念品の贈呈式があり、荒木耕治町長から3組の親子に手渡された。

記念品に選ばれた(左から)積木、楽器、食器類、椅子

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 屋久島町では、島の豊かな森林を子育てに活用し、子どもの頃から木と身近に触れ合うことで木や森との関わりを考える「木育」を推進するため、本年度から新生児に島内産の木製おもちゃなどを贈る「新生児への木材製品贈呈事業」を始めた。今回が最初の贈呈式で、4月以降に生まれ、26日に7カ月検診を受けた3人の新生児が、あらかじめ希望を出していた記念品を受け取った。

 記念品は、積み木と組み木からなる「木のくみつみ木」、切り込みを入れた木製の箱を木琴のようにたたく「ウッドスリットドラム」、口に入れても安心な食器類「赤ちゃん、はじめましての木。」、「キッズチェア」の4種類で、いずれも地杉をはじめ屋久島産の木材を使った製品。「ウッドスリットドラム」を選んだ母親は、「これなら子どもが今すぐに使えそうだから」と話していた。

 贈呈事業は、2019年度に始まった林野庁の「森林環境譲与税」を活用した林業・木材産業の振興や森林環境の整備を行う事業の一環で、「木育」を推進することで、地杉など島の木材の消費を増やすことを目的としている。町の産業振興課によると、新生児への記念品贈呈制度は、鹿児島県内では初めて。

 贈呈式には、新生児検診が行われている役場フォーラム棟の一角が使われた。同時に「屋久島木材フェスタ」も開かれており、贈答品の作者たちも待機する中、荒木町長が贈答品を手渡し、「子どもたちが夢と希望を持って育つような島に」とあいさつした。来月以後も、毎月新生児検診の日に記念品の贈呈を行う予定。贈答品は年度ごとに見直すという。

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