見る・遊ぶ

屋久島・千尋の滝に遊歩道整備 展望所から60メートル下のつり橋を一般開放

遊歩道終点のつり橋から見上げる千尋の滝

遊歩道終点のつり橋から見上げる千尋の滝

  • 64

  •  

 屋久島の観光名所「千尋(せんぴろ)の滝」に遊歩道が完成し、6月25日から一般開放された。

遊歩道入り口の前であいさつする岩川さん

[広告]

 千尋の滝は、屋久島南部を流れる鯛之川が巨大な花こう岩の岩盤を刻んで造り出したV字谷にあり、落差は60メートル。駐車場から100メートルほど歩いたところに展望所があり、右手に降りていく歩道がある。かつて農業用取水口の管理用として使われていた。60メートル下のつり橋で鯛之川を渡り滝壺へ向かう。安全のため一般の立ち入りは禁止されていたが、歩道の一部に手すりなどの安全対策を施した上で、「千尋の滝遊歩道」として一般開放することとなった。

 一般開放に先立ち25日は、地元集落の原区の住民を集めて開通式が行われた。駐車場横の売店「げじべぇの里千尋販売所」などを運営する原区の「げじべぇの里管理組合」組合長の岩川巧さんは「この遊歩道は、行きは楽々、帰りはつらい。しかし、展望所からの景色とは一味も二味も違う千尋の滝を見ることができる。ぜひ下まで降りて堪能してほしい」とあいさつした。

 原区長の安藤清浩さんが「急な階段が数か所あるので必ず手すりを持って歩き、足元には十分注意してほしい。吊り橋の上で跳びはねたり揺らしたりしないように」などと注意を呼びかけた後、安藤さんの合図で入り口のゲートが開かれ、住民たちが次々に遊歩道を降りていった。

 入り口付近は土の道だが、すぐにコンクリートの階段になる。人が余裕を持ってすれ違える幅があり、頑丈な手すりや沢に渡したグレーチングが整備されている。つり橋までの高低差は60メートル、距離は300メートル、階段の段数は270段。従来のように滝から400メートルの展望所からほぼ真横に望むのと比べると、つり橋から見上げる200メートル先の滝は迫力満点だった。

 千尋の滝遊歩道の開放時間は8時30分~17時。悪天候時など危険性が高い場合は閉鎖する。展望所からの往復にかかる時間は15~30分。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース