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モッチョム岳と温泉が自慢 屋久島・尾之間集落区長が語る自然の恵み

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尾之間温泉側から望むモッチョム岳

 尾之間集落は屋久島の南部に位置し、「時計でいうと6時の位置」と大角さん。人口は769人、428世帯が住み、南部地域最大の集落。年間を通して温暖な気候で、町役場支所、郵便局、診療所、スーパーなど生活に欠かせない場所がまとまっており、温泉も湧いている。Iターンの移住者にも人気の地域で、現在は人口のおよそ3割がIターンだという。

 集落の自慢であり、観光で人気の場所は「モッチョム岳」と「尾之間温泉」。

 標高940メートルの急峰、モッチョム岳は尾之間のシンボル。その奥の耳岳、割石岳を含めた3つの山を「尾之間三山」と呼び「いつも下から見上げ、権現様を拝んでいる」と大角さん。

 地元民と観光客でいつもにぎわう尾之間温泉は、「泉源の温度は49度近くあり高め。浴槽の下が玉砂利になっており、その玉砂利の間から温泉が湧き出している。最初は熱いように感じるが、上がったあとは何ともいえないスッキリ感がある。美肌効果もあり肌がツルツルになるので、ぜひ入りに来てほしい」と太鼓判を押す。

 小島集落で生まれ、尾之間に住んで41年。屋久島を離れたのは高校3年間のみという大角さんにとって屋久島は「神聖な地、聖地」だ。「山の神、川の神、海の神、3つの神様がいると幼いころから教わっている。『岳参り』の伝統を大切にしてきたり、川を渡るときは『ごめんなさい』という気持ちで渡ったり、海に行ったときもけがのないように見守ってほしいと祈った。常に自然の恵みに感謝しながら生活している」と話す。

 今後の尾之間集落については、「これまでの伝統文化を守り、Iターンの方々と情報交換し協力し合って新しい村づくりをしていきたい。南部地域をリードする集落でありたい」と締めくくった。

 「やくしまじかん」の放送は毎週土曜13時30分~13時50分。

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