一湊住民を対象とした意見交換会「一湊未来予想ズI」が2月23日、屋久島北部の一湊集落の公民館で開かれた。
交換会の前には「否定しない」「夢を語る」などのルールが説明された
主催したのは、同集落に暮らす20~30代の若者を中心としたグループ「waccasea(わっかし)」。グループ名には、集落の方言で「若い衆」を意味する言葉に、漁業で栄えた町であることから「sea(海)」を入れた。
意見交換会の参加資格は小学生以上の全ての一湊住民で、小学1年生から81歳まで約60人が参加。年代別に時間をずらして会場に集まった。テーブルごとに6人ほどのグループとなり、「一湊に残したいもの」「あったらいいもの・こと」「やってみたいこと」を話し合った。
屋久島の中でも人口の減少率が高く、1995(平成7)年に1000人ほどだった人口は、2023年末には512人となった。「waccasea」は2021年に結成してから、手探りでクリスマスやハロウィーンなどのイベントを行ってきた。
代表の真辺侑也さんは「一湊の未来を考える上で、住民の意見は欠かせない。住民がどう思っているのかを知りたくて、この場を開いた」と狙いを語る。当日まで参加者がいるのか不安だったというが、「こんな場がなかったからうれしい」「若い人たちと話せて良かった」との声が寄せられた。
真辺さんは「小学校や漁業の存続を希望する声が多かったのが印象的だった。この思いを無駄にせず、ここから私たちができることを探り、実行して、成功したり失敗したり、楽しんでいきたい」と話す。
今後も意見交換会を続ける予定。取り組みの様子はユーチューブやインスタグラムで発信する。