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屋久島空港延伸に伴う環境調査始まる 移動測定車が大気質を定点調査

環境調査中の移動測定車と粉じん収集装置

環境調査中の移動測定車と粉じん収集装置

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 屋久島空港延伸のための環境調査が始まり、10月29日から1週間、空港近くの長峰地区生活館(屋久島町小瀬田)で移動測定車を使った大気質の定点調査が行われた。

ワイヤで固定された測定ポールが伸びている(上空の白いものは雲)

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 屋久島空港はこれまで旅客機はプロペラ機しか離着陸できなかったが、より航続距離の長いジェット旅客機も就航できるよう滑走路を延伸し、東京羽田などからも直行便を運行できるよう計画を進めている。具体的な工事日程は公表していないが、工事に先立って環境調査が始まっている。

 環境調査は延伸工事開始前、工事中、工事後の3回行い、工事や完成後の航空機運航によって環境がどう変化するか比較検討するためのデータを収集する。大気質調査は、今回の調査に続き、冬、春、夏にも調査を行い、四季を通じたデータ収集を行う。

 測定車には長いアンテナのようなものが伸びており、その先端で窒素酸化物や二酸化炭素の量を測定する。車両のそばには人の背丈より高い装置2台が地面に設置されており、これらは粉じんなどを収集するという。測定車から遠い方の緑色の装置は、測定車が引き揚げた後も約1カ月とどまって粉じんの収集を続ける。作業員は常駐していないが、緊急の場合は鹿児島県の屋久島事務所の職員が対応するという。

 大気質調査の発注者である鹿児島県港湾空港課の担当者は、「繊細な装置が使われているので、触らないよう注意してほしい。住民の皆さんにはご迷惑をおかけするが、測定作業を温かく見守ってほしい」と話す。

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