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屋久島で初記録のコガネムシ 身近で小さな存在にも新しい発見

「月刊むし」とヤエヤマニセツツマグソコガネの標本を手にする渡邉さん

「月刊むし」とヤエヤマニセツツマグソコガネの標本を手にする渡邉さん

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 屋久島環境文化研修センター(屋久島町安房)の職員・渡邉卓実さんが採集したヤエヤマニセツツマグソコガネが屋久島における初記録として雑誌「月刊むし」の10月号に掲載された。

ヤエヤマニセツツマグソコガネの標本と1円玉

 渡邉さんは今年3月、小瀬田集落にある女川の上流で川エビを採集していた際、全長5ミリほどのコガネムシを発見。島在住の鹿児島昆虫同好会の久保田義則さんに問い合わせるなど情報収集したところ、島で採集記録がない虫と分かった。上司である讃岐斉さん指導の下、約1カ月半かけて作成した論文を翌月「むし社」に送り、今月掲載が決まった。

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 「八重山諸島で発見され、体が筒状で馬等のふんを餌とするコガネムシのグループに属するためヤエヤマニセツツマグソコガネの名が付く。タモ網ですくった落ち葉や枯れ枝の中にいて、初めは珍しい虫とは分からなかった。採集したタモ網の網目と比較しても非常に小さいので、発見できたのは偶然だった」と渡邉さん。

 渡邉さんは神奈川県出身、屋久島に移住して3年目。屋久島環境文化財団が発行する昆虫のガイドブックを担当するほどの虫好きという。「幼少期から虫は身近な存在だった。屋久島には独自の進化を遂げた虫がたくさんいる。虫を通して命の大切さや、小さな存在にも新しい発見がある面白さを伝えたい」と笑顔を見せる。

 今月15日、安房小学校で開催する出張講座で子どもたちにヤエヤマニセツツマグソコガネの標本を披露する予定。

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