経営者を対象とした宇宙開発のセミナーが6月29日、H3ロケット3号機の打ち上げを視察するツアーが同30日、種子島宇宙センター(南種子町)などで行われた。主催はラグラポ(東京都中央区)。
経営者10人が参加した同ツアー。講師を務めた社長の高野宗之さんは、H-IIAロケットの開発や国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」のシステム開発に従事したという。一行は鹿児島市内で行われた宇宙開発に関するセミナーに参加。テーマはロケットの基本から始まり、宇宙ビジネス、開発ノウハウの活用、将来の展望と多岐にわたった。同セミナーを経て、地球観測衛星「だいち4号」を搭載したH3ロケット3号機の打ち上げを見ようと種子島に入った。
天候悪化により打ち上げが7月1日に延期される中、30日には種子島宇宙センター内を見学。同社が招待した鹿児島県内の小学生親子3組も合流し、打ち上げ当日は閉鎖になる「宇宙科学技術館」「ロケットガレージ」でエンジンの実物を間近に見るなどして満足げな顔を見せた。参加者の一人は「延期は残念だったが、実物を見られて良かった。現地に行くことの重要性を強く感じた」と話す。
7月1日には、延期となった打ち上げを見学するための臨時ツアーが用意され、参加者8人は発射場から最も近い公園の恵美之江(えびのえ)展望公園で、3号機を見守った。