屋久島を代表する芋焼酎「三岳」と「愛子」を手のひらサイズに再現したマスコットの売上金の一部が12月8日、企業版ふるさと納税として屋久島町に寄付された。
「三岳」と「愛子」をリアルに再現した抱き枕を8月に発売した大見商事(照国町)が、抱き枕をそのまま小さくしたようなマスコットを企画開発した。高さ10センチほどの柔らかいマスコットで、ポールチェーンでバッグに付けたり、付属のネームタグに名前を書いてボトルキープ用に使ったりできる。
抱き枕同様に島内限定で、11月28日に発売された。価格は990円。先行した抱き枕と違って小型のため、全国のゲームセンターでクレーンゲームの景品としても提供されている。
大見商事社長の仲宗根剛さんは「基腐(もとぐされ)病の感染拡大で原料のサツマイモの収穫量が減っていると聞いた。鹿児島の焼酎を盛り上げるため、三岳酒造と「愛子」を販売する寺田商店の2社に協力を依頼して実現した」と話す。12月17日には、第2弾として「白波」の抱き枕も発売した。
大見商事は12月20日、抱き枕とマスコットの売上金の一部を、企業版ふるさと納税制度を使って屋久島町に寄付した。この制度は、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して企業が寄付を行った場合に、法人関係税から税額を控除する仕組み。2020年度の制度見直しによって、最大で寄付額の約9割が軽減されるようになった。町内に本社のある法人は対象外で、寄付の代償として町から経済的利益を受けることは禁止されている。
ニッポンレンタカーが12月8日に寄付を行い、この制度による寄付第1号となった。同社は環境と安全へのさまざまな取り組みを行っており、屋久島空港営業所に配備している電気自動車を活用した「災害時連携協定」を7月26日に屋久島町と結んでいる。