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屋久島空港、鹿児島線就航60周年 日本航空が記念セレモニー

左:あいさつするJACの乘峯さん。真ん中:副町長の日高さん

左:あいさつするJACの乘峯さん。真ん中:副町長の日高さん

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 屋久島空港に鹿児島からの定期便が就航して60周年となる7月3日、日本航空が屋久島空港で記念セレモニーを実施した。

セレモニーに先立ち、鹿児島からの初便を出迎える屋久島町の職員

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 屋久島空港は1956(昭和31)年、全長500メートルの滑走路を持つ村営空港として開港。熊毛郡初の開港にちなみ、空港コードをKUMにした(郷土出版社「種子島・屋久島の100年」より)。県が管理する空港として1963(昭和38)年、滑走路を1100メートルに延長。同年7月3日に、当時の東亜航空(TAW)が鹿児島便の運航を開始した。

 セレモニーで、日本エアコミューター取締役の乘峯孝志さんが「戦後の日本航空業界が再開して10年足らず。制度も航空機性能も発展途上だったが、地域住民の思いや先輩たちのチャレンジスピリットが成し得た路線開設」と思いを語った。「その後、運航会社の名前は変わったが、日本航空グループが60年間の安全運航を担ってきた」とも。

 就航する航空機はYS-11、サーブ340、DHC8-Q400と更新されてきた。現在のATR型機について、乘峯さんは「燃費効率に優れたエコな航空機が世界自然遺産の屋久島と鹿児島を結ぶ路線に就航しているのは、日本国内で最も良いマッチングだ」と話し、「梅雨時期は欠航・遅延が発生するが、人工衛星からの情報を利用した新しい航法を取り入れて、就航率の向上に取り組みたい。今後もこのエコな路線、飛行機、そして屋久島を愛していただきたい」と締めくくった。

 現在の滑走路は1500メートルに延長されており、1989(平成元)年以降の鹿児島線搭乗者は400万人を超えている。さらに屋久島町は、ジェット機就航を可能にするための拡張構想も進めている。副町長の日高豊さんは「ターミナルビルなど関係施設も整備し、利用者の利便性を向上させたい。航空事業者には、引き続き安全運航に務め、満足度の高いサービスを提供してもらいたい」と話す。

 この日の初便で鹿児島へ向かう乗客は67人。航空会社や町の職員が60周年記念の搭乗証明書や屋久杉の箸などの記念品を手渡すとともに感謝の言葉を述べた。

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