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江戸時代中期に屋久島へ上陸 シドッティが伝えたレガシー展

「シドッティが伝えたレガシー展」会場入り口

「シドッティが伝えたレガシー展」会場入り口

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 「シドッティが伝えたレガシー展」が現在、「屋久島環境文化村センター」(屋久島町宮之浦、TEL 0997-42-2900)交流ホールで開催されている。

屋久島町に建設予定の「屋久島シドッティ記念館」の模型

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 1708年にキリスト教の宣教師として屋久島へ上陸したイタリア人、ジョバンニ・バッティスタ・シドッティ神父について、より多くの人に知ってもらいたいとNPO法人やくしま未来工房が企画した。シドッティが屋久島に上陸してから約6年、日本で過ごした痕跡を「9つのレガシー」と題し展示している。

 マニラから屋久島までシドッティを運んだ船長の「航海日誌」や、没後300年に当たる2014(平成26)年に切支丹屋敷跡(東京都文京区)で発見されたシドッティの遺骨から復元された復顔、重要文化財として東京国立博物館に所蔵される「親指のマリア」の絵、江戸時代中期の政治家・新井白石がシドッティ尋問時に使った世界地図など、現在も国内外の博物館や図書館で保管される貴重な歴史的資料について紹介する。

 NPO法人やくしま未来工房は「屋久島の歴史と自然と人をつなぐ共感空間を構築し、地域の歴史を顕彰することで屋久島の島おこしにつなげること」を目的に「屋久島シドッティ記念館」建設を予定し、広く寄付金を募っている。同展では屋久島在住の建築家ウィリアム・ブラワーさんがデザインした建築模型も展示する。

 理事長で作家としても活動する古居智子さんは「新井白石を通して日本の科学技術の発展にも貢献したシドッティのレガシーには、未来へと語り継がれるべき時空を超えた物語があり、それを継承する場所は彼が上陸地として選んだ屋久島がもっともふさわしいと考えている。屋久島シドッティ記念館の設立に多くの方のご協力、ご支援をお願いできたら」と話す。関連イベントとして1月29日、古居さんが講演会を行う。

 開館時間は9時~17時。入場無料。2月12日まで。

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