「シーサイドホテル屋久島」(屋久島町宮之浦、TEL 0997-42-0175)で10月30日、フレンチの坂井宏行シェフを招き「熊毛のさかな魅力発見講演会」が催された。
2月に鹿児島県の「鹿児島 食の匠」「薩摩大使」に就任した坂井シェフは、鹿児島県出水市出身。屋久島への来島は2回目となる。
漁業関係者や観光業者、料理人を中心とした島民を前に、屋久島の食材の感想を交えながら、料理と経営の心得を語った。公演の後には活発な質疑応答がなされ、「料理人を目指している」という中学2年生の少年には、「『30歳までに店を出す』とか、具体的な目標を立てて取り組んで」と、激励の言葉を贈った。
講演会の後には試食会が催され、島で「チビキ」と呼ばれる高級魚ハマダイの塩パン包み焼きローストやゴマサバのフライ、「カメノテ」と呼ばれる甲殻類のリゾット、全国有数の水揚げ高を誇るトビウオのペペロンチーノなどが振る舞われた。
原(はるお)地区で農家レストラン「なからせ」を営む日高真美さんは「(食材は同じでも)初めての味ばかり。中でもゴマサバのフライがおいしかった」と顔をほころばせた。