屋久島唯一の公立高校、鹿児島県立屋久島高校(屋久島町宮之浦)PTAが、「離島の高校にこそICT(情報通信技術)機器の充実を」と、タブレット端末と発表の際に活用する大判プリンターの導入に取り組んでいる。
屋久島高校では、島の自然、文化を学び伝承することを目的とした「課題探究活動」を行っている。普通科環境コースでは、少なくとも2年間に5回、文系理系コースでも年2回、個々人がテーマを決めて校内外で発表するカリキュラムを設けている。調査、資料のまとめにパソコンは欠かせないが、現在、パソコンはデスクトップ型が校内に40台。220人の生徒で譲り合って使っている状態で、当然、校外に持ち出すこともできない。資料のプリントアウトには、最大A3サイズのプリンターを使うため、貼り合わせて大判サイズにしているのが現状。
こうした状況を受け、屋久島高校PTAはクラウドファウンディンクでの資金調達に乗り出した。タブレット30台と大判プリンターの購入を目指す。
環境コースを担当する児玉活也教諭は「探究活動を通じて多くの人々とやり取りする中で、生徒たちは大きく成長する。タブレットであれば校外にも持ち出せるため、アンケート調査など可能性が広がるのでは。公共施設や商業施設に印刷した調査結果を掲示するなど、これまで以上に地域への還元を目指したい」と話す。
目標金額は100万円。申し込み受け付けは11月30日まで。