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屋久島安房漁港で恵比寿祭 航海の安全と豊漁願う

漁師たちの前で祝詞を奏上する神職

漁師たちの前で祝詞を奏上する神職

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 屋久島町の安房漁港で1月12日、恒例の「恵比寿祭(えびすさい)」が行われた。

海に向かって酒・米・塩でおはらい

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 恵比寿祭は航海の安全と豊漁を祈願する神事。安房漁港では毎年この時期に安房船主会が開催する。今年は漁師とその家族ら約60人が参加し、漁協脇のえびす像の前で益救神社の神主とともに祈りをささげた。

 船主会長の東(あずま)洋一さんが進行役を務め、約30分かけて祝詞、献饌(けんせん)・撤饌(てっせん)、玉串奉納といった一連の神事が行われた。途中、神主は参加者と共に岸壁に移動し、米、塩、酒を混ぜた祓物(はらえつもの)を海にまいておはらいした。神事終了後には、お神酒が参加者に振る舞われた。

 船主会の前会長の川東守昭さんによると、えびす像は現在の漁港が数十年前にできた際に作ったものという。塗装ははげているものの比較的新しく、にこやかな表情で左手の縄で大きな魚を肩に担いでいる。

 安房漁港の対岸の安房南港にはもう1体のえびす像がある。ほこらの横にある説明文によると、安房川左岸の如竹神社横にあったものを道路拡張工事のためにここに移動したが盗難にあってしまい、来島した船大工に作らせたという。それから60年ほどたつうちに木製の像は朽ちかけ、最近になって新しく作られた像と入れ替えられた。川東さんは「かつては漁港がもっと上流にあり、漁の帰りにこのほこらの前を通る際、トビウオを2尾投げて無事帰ってこられたことに感謝した」と話す。

 南港のえびす像の背後には岩の上に水神をまつるほこらがあり、2体のえびす様と共に安房集落の発展を見守っている。

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