屋久島高校環境コースの課題研究発表会が11月19日、同校体育館で開催され、コースの3年生6人が研究報告を行った。
屋久島高校は、普通科の中に環境コースを設けている。生物、地学、化学、物理、社会、家庭の6人の教員がコースを担当し、島の自然や文化も扱う独自のカリキュラムを組む。生徒は2年次に配属を希望し、3年次にかけて個別の研究課題に取り組み、卒業までに何回かの発表会で報告する。本年度は2年生、3年生とも6人ずつで、屋久島環境文化研修センター(屋久島町安房)や屋久島町歴史民俗資料館(屋久島町宮之浦)などの協力を得て調査・研究を進めている。
今回の発表会は主に学内向けで、普通科の生徒約150人に加え、保護者、協力者ら10人ほどが参観。内田直登(なおと)さんら3年生6人が、「民具がレクリエーションの参加者に与える影響」「シロノセンダングサの生育条件調査」「屋久島の子どもへのより良いセミナーを開くためには」「屋久島の自然が人の心に与える影響」「エビの生態調査」「屋久島の民謡・伝説を伝えるためには」という題目で各自7分程度、調査・研究の報告を行った。調査方法も、採集、取材、アンケートなど多岐にわたる。各発表の後には質疑応答の時間が設けられ、「なぜ民具を研究対象にしたのか」といった質問に発表者が答えた。
発表終了後、屋久島高校OBで同校評価委員でもある鎌田道隆さんが会場で講評を行い、個別の発表についての感想やアドバイスを述べた後、「屋久島に関する研究をしてくれてとてもうれしい。高校生でもこんな研究ができると知り感心した」とまとめた。
環境コースでは、一般向けの発表会を12月7日に屋久島離島開発総合センターで開かれる「屋久島学ソサエティ大会」で行う。