「月水命(げっすいめい)」(屋久島町中間)が月桃(げっとう)の花を使った蒸留水「Flower」を発売して1カ月がたった。
屋久島の南西部に位置する中間集落で島の植物と湧き水を使った蒸留水の製造を手掛ける同社。
現在販売しているのは月桃の花のみを蒸留した「Flower」と、茎や葉を新月もしくは満月の前後3日以内に蒸留した「New moon」「Full moon」の3種類。同じ植物でも使う部位や蒸留のタイミングによって、異なる香りのハーブウオーターが出来るという。
月桃はショウガ科ハナミョウガ属で沖縄県から九州南部に自生する植物。社長の鈴木里佳さんは「爽やかな甘みのある香りで抗菌、防虫、防カビ、防臭作用などの効能があるといわれている。エッセンシャルオイルやお茶にしたり、沖縄の伝統菓子『ムーチー』のように餅や饅頭を包んだりするのにも使われる」と話す。
「植物の力が凝縮されるよう、植物1キロに対して蒸留水は最初の1リットルのみを商品にしている。今後は集落の里めぐりをしながら収穫体験、蒸留体験も行いたい。屋久島の香りを体験できるスポットを集めた『香りマップ』も作成できたら」とも。
同商品は島内の土産物店、カフェなどで販売するほか、ホームページでの注文にも対応する。価格は、50ミリリットル入り=1,800円、100ミリリットル入り=3,360円。