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屋久島の食材の可能性探る食事会 ヤクシカ肉などの新たな魅力引き出す

山崎さんが島で集めた葉なども、料理の飾りに用いた

山崎さんが島で集めた葉なども、料理の飾りに用いた

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 料理人の山崎真人さんが島の食材で作ったコース料理を振る舞う「屋久島を喰(く)らう会」が6月29日、「民宿nicoichi」(屋久島町原、TEL 090-1218-7663)で開催された。

パッションフルーツを器に見立てた

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 山崎さんは海外の人気レストランや、ミシュランの2つ星レストランなどで料理の修業を重ね、料理人コンテスト「RED U-35」の入賞経歴を持つ。現在は全国各地のレストランやイベント会場から依頼を受ける出張料理人として活躍の場を広げる。

 スポーツ選手の栄養をサポートする鵜沼拓也さんが、山崎さんと行ったアスリート向けの食事会で、高タンパク、低脂質でアスリートに最適な食材として紹介されたヤクシカ肉に魅力を感じ、当イベントを企画。鵜沼さんとつながりのある同民宿の都築岳人さんに、地元の人と交流するための食事会を提案した。

 島の食事情に詳しい島民や事業者が集い、島ならではの食材のリストアップや入手場所などの情報を提供した。ヤクシカ肉を加工する「屋久島ジビエ加工センター」をはじめ、水産品加工場、農家の直売所、養蜂場など、島に点在する商店や生産者の元へ山崎さんも直接足を運び、食材を調達した。

 当日のメニューはカメノテにパッションフルーツを組み合わせたマリネや、シカ肉をタンカンの枝に刺した串焼き、エディブルフラワーの盛り合わせ、シカ肉のローストにさば煎じと蜂蜜のソースをかけた一品など、華やかな見た目と斬新な食材の組み合わせの料理に、参加者から何度も驚きの声が上がった。

 山崎さんは「屋久島は屋久杉のイメージしかなかったが、これまで知らなかったヤクシカ肉と出合い、もっと素材の魅力を引き出せるのではと可能性を感じた。島へ来てみると他にも面白い食材がたくさんあり、なぜ知られていないのか不思議に思った。島内外関わらず屋久島の魅力を広めるイベントやツアーを今後開催できたら」と展望を語る。

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