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屋久島の海水で塩作り 塩作り職人も駆け付け塩ずくめの一日

くみ取った海水は10リットル。運ぶだけで一苦労

くみ取った海水は10リットル。運ぶだけで一苦労

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 屋久島町の屋久島環境文化研修センター(屋久島町安房)で2月18日、「大人の塩作り」が開催された。

永田集落で12年塩作りを続けている渡辺さん

 参加者は塩を手作りしてみたいと集まった9人。当日は春田浜海岸で海水をくみ取るところから始めた。海水を鍋に移してまきで火をおこし、ひたすら強火で煮詰める。少ない量で煮詰めて海水を足すことを繰り返し、塩の濃度を徐々に濃くしていくのがコツといい、この日は10リットルの海水を煮詰めるのに約3時間半かかった。

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 塩を煮詰めながらの昼食は、手作りのおにぎりと豆腐とみそ汁。おにぎりに使う塩は、スタッフが事前に手作りしたものを用意。島内複数の海岸で採取した海水から作り、集落ごとの食べ比べを楽しめるよう工夫した。参加者が塩の副産物「にがり」も活用できるようにと、豆腐作りもプログラムに組み込んだ。

 途中、永田集落で「永田の塩 えん」を作る渡辺忠さんが登場。参加者は塩作りについて質問したり、作業のアドバイスをもらったりなどして交流を楽しんだ。塩作りの後は、渡辺さんが提供した塩の結晶を観察。低温で長時間かけて作ったときにだけ現れるという貴重な塩の結晶に、参加者は目を凝らして見入った。

 主催の丸山悟さんは「自分で塩を手作りしてみて感動したので、その気持ちを共有したかった。塩作りを続けてもらえるよう、家庭でできる方法を取り入れた。渡辺さんには『来られたら来てほしい』と声を掛けたが、本当に来てくれると思ってなかったので、とてもうれしい。今後も当たり前にある物を一から作ることをしていきたい」と笑顔を見せる。