オール屋久島ロケで撮影された映画「東京ウィンドオーケストラ」が現在、「全国舞台挨拶(あいさつ)計画」を進めている。
劇中のシーンより。アマチュア楽団員の面々 ©松竹ブロードキャスティング
「力のある監督が撮りたい映画を自由に撮る」「新しい俳優を発掘する」をテーマに立ち上がった「松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト」の第3弾となる同作品。
屋久島を舞台にしたハートフルコメディーの同作。屋久島で日本有数の吹奏楽団を招きコンサートを開催することになったが、担当職員のミスでアマチュア楽団を呼んでしまう。「本物」としてだまし通すことができるのか、というストーリー。
監督は、東京芸術大学大学院在学中に撮った映画「神奈川芸術大学映像学科研究室」が「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013審査員特別賞」を受賞した坂下雄一郎さんが務める。坂下さんの商業映画デビューとなる作品で、坂下さん自身によるオリジナル脚本とワークショップで選抜された俳優を起用した。
今回、主演女優の中西美帆さんと楽団キャストが上映館を訪問し、観客に直接思いを伝える「全国舞台挨拶計画」を立ち上げた。クラウドファンディングサービス「MotionGallery」で50万円を目標に資金を調達し、集まった資金を交通費や宿泊費などに充てる。現在、鹿児島、大阪、名古屋、広島、福岡での舞台あいさつが決まっており、それ以外は集まった資金に応じ訪問場所を決定する。
MotionGallery代表の大高健志さんは「同映画プロジェクトとのタッグは、『滝を見に行く』『恋人たち』に続いて3度目。両作品ともに、クラウドファンディングの成功だけでなく、作品自体が大変に評価され、ワークショップ×クラウドファンディングという新しい製作手法が、新しい俳優の発掘と、キャリアのある映画監督の作家性を最大限発揮できる形だと話題になった。 今回の屋久島を舞台にした同作品では、これまでとまた違う挑戦として、新鋭の坂下監督がメガホンを取っているが、その作家性が際立って現れていると各方面からの期待が高まっている。この作品がまた新しい映画の地平を切り開くと期待している」と話す。
支援額は3,000円~5万円。金額に応じて劇場鑑賞券、キャストのサイン、特製グッズなどがリターンされる。募集は2月20日まで。