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屋久島の保育所園児が自分たちで収穫した米を試食 飯ごうに興味津々

炊き上がったご飯をおいしそうに食べる園児たち(写真提供:マンマハウス)

炊き上がったご飯をおいしそうに食べる園児たち(写真提供:マンマハウス)

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 保育所に通う園児が昨年収穫した米の試食会が2月14日、屋久島町歴史民俗資料館(屋久島町宮之浦)で開かれた。

黒飛さんに支えてもらい、千歯こぎに挑戦する園児(写真提供:歴史民俗資料館)

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 参加したのは、保育所「マンマハウス」の園児1歳から4歳の合わせて10人。中庭に農村の雰囲気を出そうと同資料館職員の黒飛淳さんが畳2枚ほどの空きスペースを利用して育てた稲を昨年9月、園児らが鎌で収穫し、はさと呼ばれる横木に掛けて干した。

 昨年12月には同館が所蔵する古民具の千歯こぎを使い、はさでよく乾燥させた稲の穂先からもみを取り出す脱穀を体験した。千歯こぎは、くし状に並んだ鉄の歯の間に稲穂を通し、手前に引いてもみをすき取る。園児たちの手が届くよう踏み台を用意したが、稲穂を引くときに勢い余って台から転がり落ちそうになる園児がいたため、当日は落ちないように職員が体を支えた。

 当日は、とうみにかけて葉ごみやもみ殻を吹き飛ばし、脱穀したもみから玄米を分別する作業も行った。風を起こそうと園児たちが一生懸命に回すハンドルのスピードに合わせて黒飛さんがとうみの上からもみを少しずつ入れた。

 脱穀できた茶わん1杯半ほどの玄米は、黒飛さんが自宅で精米。園児の人数を考慮してほぼ同量の米を追加し、試食会に備えた。

 園児たちが試食会に訪れたのは、10時ごろ。屋根瓦を組んだ即席のかまどを中庭に設置し、用意した米を飯ごうにセットして15分ほどかけて炊き上げた。飯ごうを逆さにして炊き上がったご飯を蒸らした後、園児たちに分けた。ちょうどおやつ時でもあり、園児らはおいしそうに炊きたてのご飯を食べていた。

 同資料館職員の手塚歌野子さんは「園児たちはとても楽しそうに参加してくれた。まきの炎を不思議そうに眺め、初めて見る飯ごうに興味津々。炊き上がるまでの15分ほどの間は、中庭で自由に遊んでいた。保育所園児にも楽しめる体験になった」と話す。

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