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屋久島で第37回シドッティ神父屋久島上陸記念祭 島ゆかりの神父の足跡たどる

式典の様子

式典の様子

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 カトリック屋久島教会・神父シドッチ上陸記念碑前広場(屋久島町小島)と小島区公民館で、11月23日、「第37回シドッティ神父 屋久島上陸記念祭」が行われた。

講演を行う古居さん

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 主催はカトリック鹿児島司教区、カトリック種子島教会、カトリック屋久島教会。本記念祭は、1708(宝永5)年にキリスト教の宣教師として屋久島へ上陸した、ジョヴァンニ・バッティスタ・シドッティ神父の偉業をたたえるため、1983(昭和58)年から毎年実施されている。第37回目を迎えた今年は、コロナ禍の影響もあり、3年ぶりの開催となった。

 カトリック屋久島教会・神父シドッチ上陸記念碑前広場では記念ミサと式典が、小島区公民館では、屋久島在住の作家である古居智子さんの講演が行われた。古居さんは2010(平成22)年に、シドッティ神父の足取りを追った書籍「密行 最後の伴天連シドッティ」を出版。屋久島の歴史などをテーマに執筆活動を続ける傍ら、NPO法人やくしま未来工房の理事長も務めており、カトリック屋久島教会敷地内に「屋久島シドッティ記念館」を設立するプロジェクトを立ち上げるなど、後世にシドッティ神父の功績を伝えるための活動を行っている。

 本記念祭では、「シドッティ神父と屋久島 314年前の航海を語り継ぐ」と題し、シドッティ神父が宣教のためにたどった足跡について講演。イタリアのパレルモに始まり、ローマやインド、フィリピンのマニラを経て屋久島へ上陸し、江戸のキリシタン屋敷で生涯を終えるまでの足取りを、当時の歴史背景を交えながら紹介した。記念祭について古居さんは、「教会や町、区、屋久島に住む人がずっと続けてきた記念祭。継続が歴史になり、文化になる。今、困難な時代に生きているからこそ、もう一度シドッティ神父が残してくれたメッセージについて考えたい」と話す。

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