屋久島町の役場本庁舎議会棟で、11月12日、「九州あご文化推進委員会」主催のあごのぼり掲揚式が行われた。
「あご」とは、九州北部から日本海側の地域で使う「トビウオ」の呼称。全国有数の水揚げ量を誇る屋久島では、「トッピョ」「トッピー」などとも呼ぶ。屋久島町と長崎県平戸市、南松浦郡新上五島町、久原本家グループが2018(平成30)年に発足させた「九州あご文化推進委員会」では、トビウオの食文化を広めることを目的に「こいのぼり」にちなんだ「あごのぼり」を制作。屋久島で初のお披露目となった。
式の前には、4歳以上の未就学児を対象に、地元漁師がクイズを交えながら穴埋め式のトビウオ教科書を使って授業を実施。トビウオ型の木製キーホルダーやミニチュアのあごのぼり作りなどワークショップを行った後には、「あごのぼり」の掲揚と記念撮影を行った。
屋久島町役場産業振興課の川崎勝也係長は、「コロナ禍でなかなか実施できなかった掲揚式をようやく開催できた。山とつながる屋久島の海の魅力を多くの人に知ってほしい」と話す。