鹿児島県が進めている宿泊施設の感染防止対策認証制度の第1次受け付けが終わり、屋久島では10月14日現在、14施設が認証され、公表された。
県内の旅行を安心して楽しんでもらおうと、必要な感染防止対策が施されている宿泊施設を県が認証する制度。認証を希望する宿泊施設は、アクリル板の設置や換気の徹底など112項目から成るチェックリストに基づいて感染防止対策を実施した上で申請する。後日事務局が現地で対策の確認を行い、認証基準に適合していると判断された施設は認証ステッカーが交付され、県の紹介サイトで公表される。
県の紹介サイトには検索機能があり、エリア別に施設名や住所などのキーワードで検索することや、地図から探すことができる。検索結果は施設の写真付きで表示され、URLをクリックすれば施設のホームページを閲覧できる。
申請受け付けは3回に分けて行われ、8月2日~9月3日の第1次受け付けでは、県内166施設から申請があり、屋久島からは20施設が申請。9月15日から3日間かけて、事務局から担当者2人が来島して申請のあった宿泊施設を訪問し、確認作業を行った。現在、第2次受け付けが進行中で、年内に第3次受け付けが行われ、認証された宿泊施設は随時公開される。
チェックリストは全ての宿泊施設で共通に使われるため、エレベーターや大浴場関係など、小規模の宿泊施設では該当しない項目もある。島内の民宿経営者は「112項目のうち43項目は『該当せず』として申請した」と話す。「該当する項目の中には対策できていなかったものもあった。例えば緊急時に連絡する保健所や医療機関の電話番号など、認証制度の申請の過程で気が付いて対策を取った」とも。
この民宿では1時間の予定で現地確認が行われ、チェックインの仕方、掲示物の確認、ごみ処理方法など詳細な聞き取りが行われたという。現地確認の結果不備が見られた宿泊施設は、写真などを事務局に送付し、改善したことが示せれば認証される。県観光課は「対策を充実させることが制度の目的。積極的に応募して屋久島全体を活性化させてほしい」と呼び掛けている。