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熊毛郡初の女性漁業士 人と地域と魚を結ぶ「屋久島いお結び」

熊毛郡初の女性漁業士に認定された川東繭右さん

熊毛郡初の女性漁業士に認定された川東繭右さん

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 屋久島町でおさかなマイスターアドバイザー、水産庁長官任命「お魚かたりべ」として魚食普及活動を行う「屋久島いお結び」の川東繭右(まゆう)さんが8月2日、鹿児島県の指導漁業士に認定された。

漁業士の認定バッジ

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 漁業士は県内漁業の中核となり、積極的に魚食普及活動や地域漁業の担い手育成などを行う漁業者に対して県知事が認定する。漁師、水産加工品店、鮮魚店など、職種に関わらず魚に携わるさまざまな分野で活動する人が対象。1984(昭和59)年、鹿児島県が全国に先駆けて漁業士の認定を最初に始めた。

 川東さんは今年3月、「漁業者の甲子園」といわれ、全国各地の漁業者が研究・実践活動を発表する「全国青年・女性漁業者交流大会」に鹿児島県代表として参加。島内の小中学校で子どもたちに魚の魅力を伝える出張授業、島民向けの地魚料理教室、お魚祭りやトビウオ祭りの運営、地魚を使った学校給食レシピの提供など、これまで取り組んできた7年間の魚食普及活動について発表し、水産庁長官賞、JF共水連会長賞を受賞。受賞をきっかけに漁業士の審査対象となり、今月熊毛郡初の女性漁業士の認定が決まった。

 川東さんは「屋久島に住んでいても、スーパーの魚としか出合いがない子どもも多い。以前、学校給食へのレシピ提供でカンパチの唐揚げにハニーマスタードソースをかけたメニューを提案したところ、『この味付けは初めて食べた』『魚が苦手だけど、これは食べられる』などの反応があった。魚に興味がない子どもたちが、おいしいと言ってくれ、魚に対して子どもたちの好きや楽しいが増える瞬間がとてもうれしい」と笑顔を見せる。

 「これからの目標として、漁業集落の女性部を復活させたい。島の女性はみんな料理が上手でパワフル。流行に敏感で発信力がある人も多い。女性の強みを生かしてできることがあるのでは。海で魚を取ってくる漁師さんと、陸から先で活躍できる人が協力して、屋久島の魚の価値を高める活動や商品開発ができたら。これからも漁師さんと消費者の懸け橋となり、人と地域と魚を結ぶお手伝いを続けていきたい」と今後の活動に思いを巡らせる。

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