YPF湯泊ファウンドフォトアーカイブスカタログ「Found photo archives project #01|湯泊」が、8月1日、完成した。
湯泊温泉前の堤防を使った「湯泊ファウンドフォトアーカイブス」展の様子 (C)Kazuki Matsuoka
屋久島町内各26集落の一般家庭に眠るアルバムから写真を集め、展示とカタログ化を行い、「在りし日の屋久島の人々の文化、歴史、産業など、暮らしの風景のアーカイブス化を試みる」というプロジェクトの第1弾。
カタログには、個人宅から集めた50~70年前の湯泊集落のモノクロ写真21点が、伝統芸能「笠(かさ)踊り」の歌詞と共に収められている。
企画したのは、屋久島で写真祭開催や、国内外での展示活動を行うNPO法人屋久島国際写真祭(Yakushima Photography Festival、略称YPF)。湯泊区の堤防に引き伸ばした写真を貼る「湯泊ファウンドフォトアーカイブス」展も、8月1日から合わせて行ったが、台風の襲来により1週間で撤収となった。
YPF代表で写真家の千々岩孝道さんは「展示を通して写真の中の物語が、個から公へと共有されることで、視点の拡張と新たな発見へと結びつけることを目的とする。『たしかにそこにあったもの』、『いまここにあること』、『これからもあってほしいこと』が、島の未来へと継承されることを望む」とカタログの前書きに記した。
A5判、32ページ。価格は1,500円。湯泊温泉前の「珈琲(コーヒー)はまゆ」や「旅人の宿 まんまる」(屋久島町安房)などで販売している。
プロジェクトでは今回、無料配布用に「湯泊里めぐりマップ」も制作した。引き続き、展示やカタログだけにとどまらない湯泊集落の魅力発信につなげていくという。