ホームセンター「SOMES(サムズ)屋久島店」(屋久島町小瀬田、TEL 0997-43-5963)が3月1日、旧店舗跡に複合商業施設「サムズ倶楽部」をオープンした。
サムズが昨年3月に山側に隣接する新店舗へ移転した後、旧店舗の骨格を生かしながら大幅な改装を行って6店舗が入る複合商業施設とした。ラーメン専門店「ラー麺LABO たぶ川」と24時間営業のコインランドリーが先行して営業を始めており、他の4店舗がこの日に開店した。
「DIY工房」(TEL 0997-47-1100)では屋久島の地杉をメインに、照葉樹の板材なども展示販売する。巨大な店内の一角にはDIYコーナーが設けられ、電動丸ノコなどの機材を無料で利用できる。車に積めない長い材木は配達も可能だが、このコーナーで裁断して持ち帰ることもできる。
「家具コーナーMOKURE」は、家具だけでなく照明器具や食器も展示販売する。「DIY工房」とはドア続きで、両店ともサムズの直営。営業時間は11時~18時。安房地区で「島海味(しまうみ)キッチン シリウス」を営む李世林(リ・スーリン)さんが経営するカフェと多目的スタジオも開店した。
サムズの新店舗を設計管理した「稲穂工房」(屋久島町楠川、TEL 0997-42-1300)の浦田功さんが今回も担当した。どの店舗も内装に地杉をふんだんに使い、明るく香り高い仕上がりとなっている。店舗間は屋根付きのデッキで移動でき、どの店舗からも滑走路越しに種子島が見え、天気がよければ九州最南端の大隅半島や開聞岳を望むことができる。
オープン3日目の3月3日には、大分市を拠点に活躍している造形作家の有馬新平さんを迎え、浦田さん、サムズ社長の池田修さんの3人によるトークショーが多目的スタジオで開かれた。会場の床には、屋久島の地杉を使った有馬さんの新作3点が置かれた。丸太から削り出した卵のような形のオブジェで、最大のものは長さ1メートル、高さ50センチほどで、50キロはあるという。杉を使った作品を数多く発表している有馬さんは「屋久島で育った杉は年輪や色が特徴的で不思議な作品ができた」と話す。作品は今後スタジオに展示され、自由に触れられるという。