「あゆみの森こども園」(屋久島町尾之間、TEL 0997-47-2226 )の子どもたちが12月21日、木の伐採から製材までを見学した。
丸い木材から角材や板材を切り出す方法を真剣に聞き入る子どもたち
鹿児島県の推進する「木とふれあう環境づくり推進事業」の一環。この日は、年中・年長組17人が「屋久島地杉加工センター」(小瀬田)を訪れ、スギの伐採、材木の運び出し・製材を見学した。「ウッドショップ木心里(きこり)」(安房)店主で元きこりの木工作家・鹿島裕司さんの解説の下、普段見ることのできない木材加工の現場に立ち会った。
製材では、丸い木が形を変えて角材や板になる工程を見学。製材された木の表面を触り、「ぬれている」「なんで」と不思議がる子どもたちに、屋久島地杉加工センターの時寛之さんは「木は水や太陽の力で大きくなるため、切りたての木からは水が出てくる」と説明。子どもたちは「冷たい」「いい匂い」などと声を上げていた。
あゆみの森こども園の永留嵯良子副理事長は「本年度は『木育』に取り組んできた。木の命を私たちは預かっている。木でできている物は、伐採や製材という過程を経て自分たちの所に来てくれていることを実感し、木の命を預かっている間は大切にしていくことを納得してもらいたい」と話す。
センターから戻ってきた子どもたちは、屋久島産スギ材を使って建てられた園舎の柱、床などを触りながら「木でできている」「これも木、あれも木」など、身近な木の存在を再認識していた。