鹿児島県が実施する「新型コロナウイルス感染防止コンシェルシジュ養成セミナー」が10月22日に開催され、屋久島でも離島開発総合センター(屋久島町宮之浦)のリモート会場で宿泊施設関係者11人が受講した。
感染防止コンシェルシジュは、コロナ禍でも安心・安全な宿泊施設の運営をしてもらおうと、鹿児島県が独自に実施している認定制度。10月と11月に7回予定されている養成セミナーのいずれかに参加してテストに合格すると認定される。10月9日に1回目が開かれ今回は2回目。今回から離島でもオンライン受講が可能になり、4カ所の離島会場を含む6カ所のリモート会場と霧島市内のメイン会場とを結んで行われた。
セミナーの中心は、感染症が専門の鹿児島大学大学院教授の西順一郎さんによる感染対策講座。A4判30ページの講座テキストに沿って、微生物と感染症の基礎から始まり、新型コロナの特徴、宿泊施設での具体的な感染対策について、約2時間の講義が行われた。正しい知識を持ち、過度に神経質にならず、適切な対策を取ることが肝要であると西さんは伝えた。
民宿を経営している参加者の女性は「普段何気なく使っている用語、例えば消毒、滅菌、除菌などの正確な意味が分かり、とても役立つ内容だった。今後の感染対策に活用したい」と話していた。別の女性参加者は「関心の高いテーマについて、具体的に分かりやすく講義してもらえた」と喜んでいた。
西さんの講座に続けて、宿泊施設の感染症対策事例について、船井総合研究所の新井隼さんが報告し、「大変な今を乗り越えて、これまで以上に選ばれる施設を目指しましょう」と締めくくった。セミナーの最後にはおさらいのテストが行われ、合格者には感染防止コンシェルジュの認定証が後日送られる。
屋久島での開講はあと3回(11月14日、20日、26日)予定されている。会場はいずれも離島開発総合センターで、開催時間は13時30分~17時20分。受講無料。開催の2日前までにホームページから要申し込み。