屋久島町が7月15日、「コロナに負けるな!町内飲食店応援事業」と称して、住民が町内の飲食店で支払う代金の一部を補助する事業を始めた。
1人当たり1,000円以上の飲食をすると、町が500円を補助する。客にとっては500円の割引になる。事前に登録済みの店舗を利用し、会計時に客が鹿児島県離島航空割引カードを提示することが条件。グループで利用する場合は、合計金額が1人当たり1,000円以上なら人数分だけ割引され、そうでなければ1,000円ごとに1人分が割引される。割引される人数分だけ割引カードが必要。
7月1日現在、島内の98店舗が登録されており、登録店には対象店舗証が掲示されている。一般的な飲食店だけでなく、カフェ、居酒屋、カラオケパブなども登録されている。店舗ごとに200人分、合計10万円の補助金が割り当てられ、利用者が200人に達するまで割引する。
鹿児島県離島航空割引カードは、県内の離島に住む住民に交付される顔写真付きのカード。市町村名が記されているので、提示すれば町民だと証明できる。もともとは航空運賃の割引を受けるためのものだったが、現在は船舶運賃の割引にも使われている。割引率が高いため多くの住民が有効利用しているが、7月16日現在、割引カードを所有している町民は全体の76%。役場の住民課によると、今回の補助事業を利用するために交付申請した町民もいるという。
屋久島町でも、新型コロナの感染防止のために通常の営業を自粛していた飲食店が、7月に入って徐々に営業を再開している。レストラン「ヒトメクリ」(屋久島町宮之浦)では自粛中に感染防止のための店内改装を済ませ、7月2日に営業を再開した。再開当初、客の出足は鈍かったが、今回の事業で一気に増えた。
役場の担当者は「営業を自粛していた飲食店だけでなく、自宅にこもっていた住民の方も外食に出掛けて元気を取り戻してほしい」と期待する。