ニホンジカの亜種である「ヤクシカ」の肉を専門に扱う「ヤクニク屋」(屋久島町宮之浦、TEL 0997-42-1129)が現在、事業存続プロジェクトの支援者を募集している。
「ヤクニク屋」は、屋久島初の鹿肉解体精肉施設として2014(平成26)年に創業。同店では、精肉されるヤクシカ肉の7割以上を島内の飲食店や宿泊施設などに卸してきたが、新型コロナウイルスの影響で観光客が来られなくなったことにより需要が激減した。
店主の櫻井泰之さんは「このままでは害獣として捕獲されたヤクシカを、以前のように廃棄せざるを得ない状態になってしまう。これを機に、屋久島の森に育まれたヤクシカ肉の魅力を多くの人に知ってもらい、事業存続につなげたい」と話す。
同店では現在、事業存続プロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で支援者を募集している。目標金額は300万円。リターン品は、レシピ付きのヤクシカ肉セット(約600グラム~3.6キロ)を用意するほか、原料にヤクシカ肉を使ったペットフード、ヤクシカ革をタグに使ったTシャツ、ヤクシカイラストのトランプなど、ヤクシカにちなんだ物も用意する。
支援金は全額、スタッフの雇用維持と事業運営資金に充てる予定。募集締め切りは6月15日。