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屋久島安房漁港で漁業集落感謝祭 日頃の応援に感謝し漁業への関心向上目指す

バショウカジキの解体ショー

バショウカジキの解体ショー

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 屋久島の安房漁業集落が12月15日、安房漁港で感謝祭(お魚祭り)を開催した。

お魚祭り会場風景

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 「安房漁業集落」は安房集落を漁業の町として見たときの名称で、安房集落の漁師約50世帯で構成されている。今回の感謝祭は、集落に交付されている離島漁業再生支援交付金の一部を活用して、住民の日頃の応援に感謝し、子どもたちにも漁業に関心を持ってもらうことが目的。例年8月~9月に開催していたが、今年は漁の都合などからこの時期となった。

 当日はバショウカジキの解体ショーで感謝祭が始まった。バナナの葉に似た背びれを持ち、角(つの)のように見える吻(ふん)を含むと2メートルほどもあるバショウカジキが観客の目の前でさばかれた。旗を立てたブイから釣り糸を垂らす旗流し漁によって安房港の沖合で取れたもので、漁師の一人がその漁法を観客に解説した。

 会場では、アサヒガニのみそ汁、地魚あら汁、地魚刺し身丼が無料で振る舞われた。アサヒガニは縦に2つ割りしたものが1つずつ入っていてボリューム感があった。あら汁は濃厚なスープにたっぷりの冬野菜。刺し身丼は酢飯の上にタルメなど10種類の地魚の厚切り刺し身が乗っている。いずれも豪快な料理だが、汁や酢飯の味付けは漁師の妻が担当した。

 おなかがいっぱいになった頃、会場横に設営したブルーシート製の水槽で小学校3年生以下が参加できるムロアジすくいが始まった。夏場なら水槽に入って捕まえれば良いが、12月半ばは寒いので、柄の長い大きな手網を使って元気に泳ぎ回るムロアジをすくい、すくった魚は自分で持ち帰った。1尾ずつ箱に入ったカンパチ、ハマダイ、アオチビキの重さを当てるクイズでは、もっとも近い値を投票した人にはその魚が丸々1尾、近い人には解体ショーでさばかれたバショウカジキの切り身が進呈された。

 たくさんの子どもを含む500人ほどの観客は満足した表情で冬の1日を過ごしていた。

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