屋久島の宮之浦港が現在、春の異動や進学で島を離れる人々の見送りがピークを迎えている。
3月30日13時30分発の「フェリー屋久島2」で島を離れる人々を見送ろうと、港は大勢の人でごった返した。
中でも風物詩となっているのが教員の見送り。各校がのぼりを立て、ブラスバンドが生演奏したり、マイクやスピーカーを持ち込んだりして、はなむけの言葉を贈ったり、生徒や保護者たちが校歌斉唱したりと、小さな壮行会が、そこここで見られた。
教員たちが横断幕で飾られたフェリーに乗り込むと無数の紙テープが風に舞い、偶然乗り合わせた観光客も盛んにシャッターを切っていた。
次男の担任の見送りに来ていた宮浦小学校の保護者の牧恵美さんは「クラスの半分くらい来ている。息子にとって初めての見送り。とてもお世話になった先生なので寂しくなる」と話していた。
フェリーは予定の30分遅れの14時、大きな汽笛とともに離岸。子どもたちは、長い堤防を灯台まで走り、フェリーが見えなくなるまで、いつまでも手を振っていた。