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屋久島の昔の生活スタイルを伝える言葉は? 屋久島検定に込められた思い

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 屋久島の島民が出演し島の魅力や暮らしを伝える番組「やくしまじかん」(MBCラジオ)の77回目が12月17日に放送され、パーソナリティーの藤本真未さんがインタビューを行う「はめつけ!やくしま」に屋久島検定実行委員長の宮司芳至(みやつかさよしゆき)さんが登場した。

――宮司さんは20162月以来2回目のご出演。前回は屋久島フィールド情報センターのカヌー指導員として登場いただきました。その後、いかがお過ごしでしたか。

今年の夏は62歳で始めたウィンドサーフィンを、孫と愛犬のチョコレート君と満喫しました。孫はスタンドアップパドルボードも楽しんでいます。

――宮司さんが委員長を務める「屋久島検定」とはどんな検定でしょうか。

島内で活動するガイドの有志で発足した検定です。屋久島が大好きな地元の方から旅行者の方まで、検定を通じて屋久島への理解を深めてほしいという思いで実施しています。20172月の開催で9回目を迎えます。どなたでも参加でき、小学2年生で受験した子どももいます。受験料は500円で、高校生までは無料です。終了後は餅つきなどのイベントも開いています。

――屋久島検定開催のきっかけを教えてください。

お客さまを案内する際に、誰が答えても同じ情報を正しく提供できるようにしようと、ガイドの情報共有を目的に始めました。例えば、南にあるモッチョム岳の標高は940メートルと書いてある文献もあれば、944メートルと記載している文献もあります。どちらも正解としていますが、検定後に勉強会を行い、今は一般的に940メートルで統一していると伝えています。

――例題を一問お願いします。

【問題】 屋久島の人々は昔から、自然に深く感謝し、海・山・里の恵みをいただきながら暮らしてきました。その暮らし方を何と表現したでしょうか。

【正解】 「海に10日、里に10日、山に10日」

昔からの言い伝えで、「どんなに魚が取れても10日以上海に行ってはいけません、どんなに山仕事が面白くても10日以上山へ入って荒らしてはいけません」という意味です。全てを取ってしまうのではなく、必要な分だけを自然から恵んでもらいましょうという生き方です。

――合否の基準はありますか。

合否は無く、5種類のイラスト付きカードを受験者証として受験者全員に差し上げています。点数によってイラストが異なり、020点はカヤックが沈んで島に上陸できない、2140点は三代杉、4160点はウィルソン株、6194点は大王杉、95100点は縄文杉まで登れたというイラストです。これまで縄文杉にたどり着いた方はいますが、実行委員も含めて満点を出した方はいません。マニアックな問題も出題されますし、一つずつクリアしてカードを集めて楽しむこともできます。

――今後、この検定をどのようにしていきたいですか。

これからも点数にとらわれず、共に情報を持ち寄って楽しい勉強会になればと思っています。ゆくゆくは、屋久島について新しくまとめた本を出すのが目標です。

カヌーを楽しむ宮司さんと愛犬のチョコレート君