NPO法人「じゃがいものおうち」(屋久島町尾之間)が11月11日、完成した製塩所と製粉所のお披露目会を開いた。
障害者福祉団体を支援する「清水基金」(東京都中央区)から助成を受け建設した。塩をたく釜を備えた製塩所と屋久島産の小麦を脱穀、製粉、焙煎(ばいせん)する製粉所の2室を備える。同団体ではこれまでも、塩や小麦粉を生産してきたが、これまで以上の増産体制が整えられた。
当日は、取引先と同法人の利用者や職員など約60人が出席。麦の生産から手がけた豚みそ、自家栽培・自家製粉の麦を使ったマフィンの試食、自家製塩の食べ比べなどを行った。
同団体代表の楯篤雄さんは「障害児とともにこの島に移住してきた35年前、障害者が働く場は少なく、成長すると島を離れざるを得ない人がほとんどだった。この島で安心安全にみんなで暮らすために、障害者の働く場所作りや暮らす場所作りに携わってきた」と振り返る。
塩や小麦粉、麦茶などのオリジナル商品は直営の「サロン湯の峯」(屋久島町尾之間)のほか、島内の土産物店などで販売する。