
詩のコンクール「オリオン三星賞」の授賞式が10月11日、屋久島町役場本庁舎(屋久島町小瀬田)のやくしまホールで開催された。
同賞は屋久島で暮らし、2001(平成13)年に亡くなった詩人・山尾三省を顕彰する目的で、山尾ゆかりの人々や読者が運営する「山尾三省記念会」が創設。島の子どもたちに表現する喜びや郷土の詩人を知るきっかけにしてもらおうと、屋久島町の助成を受けて毎年開催している。2023年から屋久島町と共催している。
20周年となる今年の応募作品数は926点。6人の選考委員による2次審査を通過した86点を作品集「星座」に収めた。授賞式では、小学校低学年、高学年、中学生、高校生の4分野から、それぞれ最優秀作1点、優秀作2点、佳作3点などを表彰し、受賞者は来場者の前で自作の詩を読み上げた。
小学校高学年の最優秀賞を受賞した小瀬田小学校5年、さが夏梅さんの作品タイトルは「五月のある日」。「校しゃの二階から見える/校ていの水たまり/ぺったんこな海/うすく見える種子島/もくもくと空いっぱいに広がる/いかつい雲/雲のすき間から/少しはみ出る青空//風が気持ちいい」と日常を描写。選考委員の山尾春美さんは「1行空けた後の『風が気持ちいい』は本当にサーと風が吹いたようだった」と論評した。
詩集「星座」の価格は550円。「椿(つばき)商店」「一湊珈琲(コーヒー)焙煎(ばいせん)所」(以上、宮之浦)で販売する。