屋久島町宮之浦で7月30日・31日、子どもたちに自然の中での遊びを伝える学校「山ん学校」の授業が行われた。
今年で開校20年目を迎える同校。昔、海や山で遊んでいた子どもたちが「先生」となり、今の子どもたちと一緒に遊びながら自然の魅力を伝える場となっている。
小学生を中心に児童・生徒13人と先生6人が参加した今回は、「イソモン採り」が行われた。イソモンとは磯で採れる貝や海藻などの総称。宮之浦周辺では、「ナガラメ」や「トコブシ」と呼ばれるアワビに似た貝を指す。イソモンのほか、アナゴやイソギンチャク、クモヒトデなど、多様な生物が生息。先生との遊びの中で、気付き、触れ、学ぶことができる。
今回初めて参加した女性は「初めは何もない岩場だと思ったが、今回の体験を通してたくさんの生き物がいることを知った。全体を見るだけでは分からない面白い発見ができた」と話す。
先生の岡大地さんは「海や山での遊び方を知り自然の面白さを体感すると、失われてはいけない場所として、その大切さを実感できる。この実感がないまま、うわべだけ『環境を大切にしよう』と言っても大切にできない。子どもたちが自然の大切さを実感できる場になれば」と期待を込める。