南九州を拠点に活動するグループ「南部式」が12月16日、安房公民館(屋久島町安房)で南九州の民族楽器ゴッタンのライブを開いた。
屋久島でのライブは2回目。前回は2021年に、代表の寺原(てらばる)仁太さんが1人で来島して宮之浦と安房でライブを開いた。今回は和太鼓担当のタカロッティさんが加わり、5人の家族も同行してライブ中のドラゴンや骸骨などの出し物を手伝った。主催したあべ心也さんと塚本智典さんはライブを盛り上げるために、ライブの前に屋台と前座を組み合わせた「極月祭(しわすまつり)」を開いた。
極月祭では、似顔絵、綿あめ、玉入れ、軽食、コーヒー、お酒など7店が出店し、主催者も手作りの店を準備した。前座の1番手は主催者の2人がゴッタンと太鼓で屋久島民謡を披露。安部弥生さんのアカペラと語り、坂本厚太さんの正統派ゴッタン演奏と続いた後、タカロッティさんの演奏が中止となり、急きょヨーグルトの早飲み大会を催した。最後は、加地英史さんとごんたさんがホーミー(モンゴルの倍音唱法)を披露した。
会場の約100人が南部式の出番を待つ中、ゴッタンのライブが始まった。鐘と太鼓に合わせて講談に似た節回しで「そうです私、テラバルジンタ。何の因果か流れ付き、太鼓叩くはタカロッティ」とテンポ良く自己紹介し、「ここは世界の真ん中だ。ここは宇宙の真ん中だ。燃えて上がるは桜島。屋久島やって来ました南部式」と続けてゴッタンの演奏に入った。寺原さんは演奏と口上を休みなく続けた。
観客の一部はライブが始まると同時に踊り始め、屋久島音頭が始まるとほとんどの観客が踊りの輪の中に入った。前座のために紋付きを着ていた安部弥生さんが先頭で踊り、観客が後に続いて、会場全体に踊りの渦ができた。
19時に始まったライブは予定の1時間を超えて、アンコールも含め20時30分まで続いた。