豊漁を願う「一湊浜まつり」が7月16日、ブランド魚「首折れサバ」が水揚げされることで知られる屋久島の一湊漁港で開催された。
漁港に祭られたえびす神での神事の後、地元の子どもたちが、「さばもついごて(サバも釣れますように)、びょうきもせんごて(病気もしませんように)、なんまんそうろう(南無阿弥候)」と声を上げながら餅を海中に投げ入れ、マダイの稚魚を放流した。
神事の後、鮮やかな大漁旗で飾られた7隻の漁船が、祭りの参加者を乗せて一湊漁港を出発。連なって一湊湾をパレードした。晴天の下、参加者はひとときのクルーズを楽しんでいた。
漁港の水揚げ場では、小学生以下を対象にした恒例のサバのつかみ取り大会も実施。広場では、地元産のパッションフルーツや郷土菓子の直売、射的やヨーヨー釣りなどの売店が並んだ。仮設舞台では、地元有志による演芸が披露され、スイカの早食いやコーラの早飲み競争などが行われた。
祭りの終盤には、地元でアカバラと呼ばれる天然カンパチの解体ショーが行われ、希望者にその場で振る舞われた。コロナ禍を経て4年ぶりの開催となる今回の祭りについて、一湊区の小倉證区長は「屋久島の元気の発信地として、一湊区の機動力を示すことができたのでは」と胸を張った。