屋久島在住のアートユニット「shikakumaru(シカクマル)」が5月1日、「shikakumaru gallery(シカクマルギャラリー)」(屋久島町安房)をオープンした。
シカクマルによる砂鉄をすき込んだ紙は、角度によってキラキラ光る
「shikakumaru」は、2008(平成20)年に屋久島に移住し独自の表現を追求してきた向井晶子さんと、2019年にポルトガルから来日した夫のアンドレ・シゼンさんのユニット名。
アンドレさんが作業用に借りたガレージの敷地内の民家が空いていたため、家主である「民宿杉の里」店主の筒井敏夫さんが、「ギャラリーとして使ってみないか」と提案。アンドレさん自身で昨夏から10カ月かけて、ギャラリーへと生まれ変わらせた。玄関の上がり口や縁側、床の間など、日本家屋の構造はそのままに、ニスを落とし、塗装を施し、可動式の壁を設置することで、非日常を感じさせるモダンな空間に仕上げた。
展示するのは、向井さんが長年取り組んできた、屋久島の赤土や白土、砂鉄を使った絵画や、「シカクマル」として2人で完成させた、砂鉄をすき込んだ手すき和紙など。作品はその場で購入できるほか、向井さんが赤土で染めた手拭い(1,200円)やポストカード(150円~)なども販売している。
改装が一段落したアンドレさんは、これから屋久島での作品制作に望む。「土や水、火や風といった自然素材を使った作品を作るべく、アイデアが湧き上がってくるのを待っている」と話す。
営業時間は13時~18時。営業日はSNSで告知する。