志戸子ガジュマル公園(屋久島町志戸子)とその周辺で5月4日、「志戸子ガジュマル祭り」が開催された。
屋久島のほぼ真北に位置する志戸子地区で、地区の海産物や農作物を販売するために25年ほど前に始まったガジュマル祭り。毎年1000人ほどの来客でにぎわったが、コロナ禍は中断していたため、4年ぶりの開催となった。今年は広告を控えめにして、コロナ前よりも規模を縮小して開催した。
会場には夜光貝やカメノテなどの海産物販売、たけのこご飯や郷土菓子のあくまきなどの物販や、近隣の店舗や施設からパンや日本茶の出張販売などが行われ、島内各地からの客でにぎわった。公園内ではロープでガジュマルに登る「ツリークライミング体験会」と、公園内の15種類の木の葉の名前を調べる「葉っぱクエスト」が行われた。
夜光貝は直径15センチほどの物を1,000円で販売。その場で身を取り出してゆで、スライス・味付けして提供した。屋久島の中学校に赴任したばかりという若い教員は、「夜光貝の名前を聞いた記憶があるが、食べられるとは知らなかった。しかもこんなにおいしいので驚いた」と話した。あくまきは満月クラブの70歳以上の婦人たちによる手作りで、島の北部のものはくせがなく食べやすい。テーブルに山と積まれたあくまきがあっという間に売り切れた。
ツリークライミングは公園内の巨大なガジュマルにロープをつり下げ、フリクションノットというロープワークを駆使して、尺取り虫のように登る。最初に挑戦した小学生は、腰のハーネスにロープを接続して、インストラクターの指導を受けながら登って行き、見事頂上に到達した。ツリークライミングは初めてだが「ボルタリングをしているので思ったほど疲れなかった」と話していた。