歌とコントラバスのユニット「チリンとドロン」の九州ツアーが、12月10日、屋久島で最終日を迎えた。
小瀬田小学校の体育館を会場に思い切り体を動かして音楽に乗るひととき
「チリンとドロン」は、合奏団「ロバの音楽座」のリーダー松本雅隆さんを父に持つボーカルの野々歩さんと、コントラバスを奏でる田中馨(けい)さんからなる2人組。「おやこ劇場」「こども劇場」を中心に、日本全国で活動している。
屋久島に招聘(しょうへい)したのは、北山裕子さんを中心とする「こども劇場手伝い隊」の面々。「ロバの音楽座」のSNSで「九州ツアーやります。誰か受け入れてくれませんか?」の投稿に北山さんが反応したのがきっかけで、今回の公演が決まった。「手伝い隊」は、子ども向けお芝居の島内上演を支える有志のグループで、「小さな子どもを抱える家族に、親子の時間をゆっくり楽しんでほしい」という思いから、「こども劇場」の受け入れなどをしている。
会場となった小瀬田小学校(屋久島町小瀬田)の体育館に集まった観客は、親子連れを中心とした70人余り。離島では貴重な生の歌と演奏に乗せ、アルゼンチンやハンガリー、インドネシアなど、世界の童歌を手遊びやダンスを交えて楽しんだ。北山さんは「コロナ禍でさまざまなイベントが見送られてきたので、こうしたコンサートが初めてという子どもたちもたくさん。最初は驚いた様子だったが、徐々にリラックスして、楽しんでくれた」と話す。