屋久島高校卒業生の吉岡海琴(みこと)さんが10月9日から、屋久島環境文化村センター(屋久島長宮之浦)交流ホールで初めての個展を開いている。
高校時代に美術部に所属していた吉岡さんは、「世界の屋久島美術展」で屋久島町長賞を、「鹿児島県高校美術展」で奨励賞を受賞するなど、高く評価された。卒業後は島内の企業に勤めた後、九州産業大学造形短期大学部へ進学して漫画、絵画、グラフィックデザインを学んだ。その後、屋久島に戻って作品を描きため、高校時代の作品と共に今回の個展を開いた。
個展のテーマは「Diversity(多様性)」。吉岡さんによると「皆それぞれに特別な輝きを持っている」ことを意味し、「作品は屋久島の魅力と生命の多様性を表現している」という。「生き生きとした屋久島の生命を描いた。絵を見て屋久島の良さを想像してもらってから、実物を見ることで感動してほしい」とも。
さらりと描く軽いタッチの絵が得意な吉岡さんだが、写実性のある絵にも挑戦し、何度も描き直すなど困難を乗り越えて完成した作品も展示されている。「完成したときは達成感があったのはもちろん、他の絵の表現力も高まった」という。
吉岡さんは、サブカルチャー好きの島民同士が交流できる場として、「屋久島Comic Place」という交流冊子を発行している。前任者から編集を引き継ぎ、それまでに発行された21冊に続けて4冊を発行している。自身も冊子に作品を掲載しており、今回の個展では参加者を募集している。
展示時間は9時~17時(最終日は16時まで)。入場無料。今月23日まで。土曜・日曜は吉岡さんが在廊する。