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屋久島町の子どもたちの詩のコンクール授賞式 ノミネート作品は詩集に

巻頭には、京都大学総長を9月に退任した山極壽一さんが三省さんとの思い出を寄せた

巻頭には、京都大学総長を9月に退任した山極壽一さんが三省さんとの思い出を寄せた

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 屋久島と口永良部島の小中高校生を対象とした詩のコンクール「オリオン三星賞」の授賞式が11月29日、屋久島町役場本庁舎(屋久島町小瀬田)で開催された。

授賞式に参加した小さな詩人たちは、堂々とした朗読を披露した

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 「オリオン三星賞」とは屋久島に暮らし、2001(平成13)年にこの世を去った詩人・山尾三省の業績を記念して創設された賞。島内外の山尾三省ゆかりの人々や読者によって運営される「山尾三省記念会」が、屋久島町の助成を受けて毎年開催している。

 授賞式では、小学校低学年、高学年、中学生、高校生の4分野からそれぞれ、最優秀作1点、優秀作2点、佳作5点ほどが表彰され、受賞者は参加者の前で自作の詩を読み上げた。

 小学校高学年の最優秀作は宮浦小学校5年、水流和奏さんの「海」。海の広さ深さを自分の心に例えて表現した。

 「海は わたしの中にある/わたしの心は 太平洋/わたしが ぷんと おこったら/波の高さ 百メートル/わたしが にこっと わらったら/辺り一面 黄金のなぎ/海の広さが 知りたくて/全力クロール まっしぐら/ハワイめざして 進路は東へ/人食いザメも どんと来い/背中に乗って 行ってやる/水平線の 向こう側/海の深さが 知りたくて/春夏秋冬 はだかでダイブ/もう友達の声は 聞こえない/この静けさの もっとおく/この暗闇の もっとおく/ぐんと 手をのばせば/ほら/きらりと光る/たからばこ」

 15回目の開催となる今年は、新型コロナウイルスの影響で例年と異なる募集期間となったためか、応募作品数は昨年の半分ほどに当たる552点。この中から2次審査を通過したノミネート作88点が、毎年発行される詩集「星座」に収められた。

 詩集は記念会の会員や掲載者、公共施設に配布されるほか、「椿商店」(屋久島町宮之浦)や「一湊珈琲焙煎所」(屋久島町宮之浦)で販売される。価格は550円。

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