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屋久島産の有機栽培紅茶 茶葉本来の風味と優しい香り生かして

パッケージデザインは堀内さんが自身で手掛けた

パッケージデザインは堀内さんが自身で手掛けた

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 屋久島町で有機栽培の農園「HooBaru(ほおばる)」を営む堀内直哉さんが、「森の紅茶」シリーズの新商品を発売して3カ月がたつ。

「のどか」の新メニュー「HooBaru」の紅茶と緑茶を使用したロールケーキ

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 同シリーズは化学肥料を使用せず、植物が持つ本来の力を引き出す農法で生産されたお茶。新商品は「よもぎ」「野いちご」の2種のフレーバーティーと「初摘み緑茶」。ブランド名は「安心なものを頬張る」が由来で、原料は全て屋久島産、無農薬・有機栽培にこだわる。

 堀内さんは「主役はあくまでお茶。人工的な強い香りではなく、茶葉の風味と優しい香りを楽しめるバランスで、素材を組み合わせることを追求した。同じ素材でも収穫時期によって味が変わるので、その都度バランスを再考している。お茶の味わいを引き立てる屋久島の水で飲んでほしい」と話す。

 屋久島出身の父のUターンがきっかけで、小学校1年生の時に移住した堀内さんは、高校卒業後に島を離れた。数年後に母が倒れたため帰島し、約16年ガイド業に従事。その後、地杉を使いアロマオイルを製造する「やわら香」の社長を務めた。生産者として1次産業に関わりたい思いが強まり、独立して「HooBaru」を立ち上げた。

 ガイド時代に目にした屋久島の自然環境の中で、特に印象的だったものが照葉樹であることから茶葉に着目。現在も島内の「白川茶園」で茶葉の有機栽培を学んでいる。「屋久島の有機農業を下支えできる存在になりたい。農園の人手不足解消、耕作放棄地の活用、荒地の景色をよみがえらせるなど、農業の問題を解決する取り組みにつなげられたら」と島の農業に思いを巡らせる。

 同シリーズは「さつまいも」「紫いも」などのフレーバーティーもあり、島内の土産物店や「屋久島ほんもの市場」(屋久島町安房)で購入可能。飲食店のメニューにも取り入れられ、食事所「のどか」(屋久島町安房)では「HooBaru」の紅茶と緑茶を使用したロールケーキを提供している。

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