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口永良部島で初の木育授業 地杉のパズルに島の魅力を表現

完成したパズルを手にする小学生

完成したパズルを手にする小学生

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 屋久島町口永良部島の金岳小・中学校が1月20日と27日、初めて木育の授業を実施した。

地杉のパズルに思い思いに彩色を施した

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 子育て支援tetote(てとて)代表で木育インストラクターの日髙ゆかりさんは木育推進事業に取り組む中で、同じ屋久島町なのに、口永良部島に行ったことがない。口永良部島の子どもたちにも木育を体験してもらいたいと授業を企画。24日のフェリーで口永良部島へ渡る予定だったが寒波により欠航し、zoomを使ったオンライン授業に切り替えた。オンライン授業には、小学生7名、中学生8名が参加した。

 「住んでいる島の形を描くことで、子どもたちに島のことを知ってもらいたい」と考案した地図のパズルは、日髙さんの兄でもあるウッドショップ木心里(きこり)の鹿島裕司さんが地杉を使って製作。今回は2日間の授業で3時間かけて口永良部島のパズルを完成させた。

 1日目はデザイン案を作成。改めて島のことを知ってもらおうと、地域おこし協力隊の池添慧さんと、エラブオオコウモリを守る活動などを行うえらぶ年寄り組の山口英昌さんが絶滅危惧種の生き物や、エラブツツジ、伝統文化の棒踊りなどのスライドで、口永良部島を紹介した。子どもたちは2人の話を聞きながら、さまざまなモチーフを地図に描き入れた。

 2日目はデザイン案をパズルに描き写し、水彩、色鉛筆などを使って彩色。子どもたちは思い思いに島の魅力を表現し、カラフルで個性豊かなパズルが出来上がった。完成後は「口永良部島には自然がたくさんあるけど、この授業でもっと口永良部島の魅力を見つけた。木に絵や色を塗って気持ちがよかった」などと作った感想を共有した。

 池添さんは「子どもたちに山の環境を知ってもらうきっかけになってうれしかった。今後、同じ町内でも環境の違う屋久島と口永良部島で、大人も子どももお互いの魅力を体験できる機会を増やしていきたい」と話す。

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